銀行員で年収1000万円稼げるの?
何歳ぐらいでどうやったら稼げるの?
元銀行員の僕がそんな疑問に答えていきます。
いきなり厳しいことを言うようで申し訳ありませんが、銀行員が年収1000万円までたどり着くには様々な犠牲がつきものだということだけは念頭に置いておいてください。
この記事を読めば銀行員という職業の現実を知ることができます。
銀行員になるかどうかの判断材料の一つにしていただければと思います。
銀行員が年収1000万円を稼ぐとは?
メガバンクとなれば出世をすれば軽く年収1000万円は超えてくるでしょう。
では1000万円までの道のり、出世するために必要なことを説明していきます。
取得必須の資格
まず銀行に入行すると、早速資格取得のための勉強に追われます。
必須資格
- 証券外務員(1種、2種)
- 銀行業務検定(財務、法務、税務)
- 生命保険募集人
- 損害保険募集人
- 内部管理責任者
- 金融コンプライアンスオフィサー
業務上必要資格
- 簿記2級
- FP2級
- 宅地建物取引士
- 中小企業診断士
まだほかにもありますが、ざっとこれくらいは最低限必要な資格です。
入行直後は必須資格のみでいいですが徐々に出世するなら業務上必要資格も取らなければならなくなってきます。
犠牲にするもの
- 資格取得のための勉強時間
- 飲み会によるアフターファイブ
- 休日出勤による家族や友達との自由な時間
銀行員の1日は、僕の場合は(営業時代)
・朝5時半起床
・朝8時ごろに出社・朝礼後朝9時より外回り開始
・17時ごろに帰社し成果報告
・会議や事務処理で20時に退社
・21時より資格取得のための勉強
・飲み会があれば参加し上司の愚痴や過去の栄光を聞く
・24時ごろ就寝
ほぼこれの繰り返しでした。
ノルマ未達だと支店長や上司に詰められ、無駄な会議を1~2時間叱られ続ける。
1日の個人の項目別の成績を支店内で毎日回覧が回る。
1日において実に無駄な時間が多いですね。
これを従順にこなせば徐々に様々な力がつき、出世により年収1000万円への道が開けます。
しかしこれはメガバンク限定であり、地方銀行や信用金庫ではまず無理です。
年収1000万円の時間給換算は2000円
銀行員の年収1000万円は時給2000円ほどだということを説明しましょう。
単純な計算ですので正確ではありませんが、
月給85万円だとして、
休日出勤なども含め月25日出勤と仮定すると、
日当は85万円÷25日=34000円
朝8時から帰宅後資格取得のための時間や飲み会なども入れるとおよそ1日の労働時間は15時間と仮定
34000円÷15時間=2266円
時給ほぼ2000円です。
1000万円でこれなので、新入社員や若手社員など月給20万~30万クラスの人だと時給1000円を切る勢いです。
さらに追い討ちをかけるのが、出費の多さです。
先ほどは触れなかったですが、飲み会の参加や資格の教材費や受験料などはほぼ実費です。
飲み会は上司が出してくれる人もいるかもしれませんが、終電を逃してタクシーで帰ったりして結局出費がかさむなんてこともあります。
逆に自分が上司という立場になると部下に奢ってあげないといけなくなるでしょう。
手元に残るお金はかなり少なくなります。
銀行業界の将来性はないという現実
「銀行員はお堅い仕事」「給料はいいんでしょ?」なんてイメージを持つ人もいるでしょう。
メガバンクや地銀などによっても変わってきますが、昔は確かにそのような状態だったかもしれません。
しかし、時代は変わりこれまで安定している企業の代表格だった銀行も今や衰退していってます。
参考までに以下は平成元年と平成31年の世界の時価総額ランキングを比較したものです。
出典:https://media.startup-db.com/research/marketcap-global
●平成元年
順位 | 企業名 |
1 | NTT |
2 | 日本興業銀行 |
3 | 住友銀行 |
4 | 富士銀行 |
5 | 第一動業銀行 |
●平成31年4月
順位 | 企業名 |
1 | アップル |
2 | マイクロソフト |
3 | アマゾン・ドット・コム |
4 | アルファベット |
5 | ロイヤル・ダッチ・シェル |
平成元年には上位に銀行がたくさん入っていましたが、現在はほとんどいません。
時代は変化したということが一目瞭然かと思います。
IT業界の成長
上記の画像を見ればわかるようにIT業界の成長により銀行以外の業界も含め下降傾向にあることがわかります。
ネットバンクも増え、銀行員の需要はどんどん減ってきているのですね。
AI導入による正社員削減
さらに今後はAIの導入により窓口や融資業務も銀行員はいらなくなり、正社員も削減する計画が進んでいます。
2014年にオックスフォード大学の論文での発表でAIによる今後なくなる職業として、「窓口係99%」「融資担当者99%」というデータも発表されております。
みずほ銀行が週休三日制を導入することからもそういう背景が読み取れます。
将来性のあるスキルを磨いて1000万稼ぐ方が効率が良い
同じ年収1000万円を稼ぐにも他の将来性のあるスキルを磨いてそういう業界に就職や転職する方が効率がいいでしょう。
将来性のある業界はいうまでもなく先ほどから何度も登場しているIT業界です。
そこで個人が身につけるスキルとしては以下で紹介するweb系のスキルです。
web系のスキルを磨く
webマーティングやプログラミングを学ぶことをおすすめします。
方法としてはwebマーケティング会社やエンジニア系の会社に転職するしてそこでスキルを身につけながら学ぶのも良いですし、
今の会社で働きつつ、独学や副業でそういったスキルを身につけ稼げるようになったあとで本業をやめるといった様々なものがあります。
銀行員の経験を活かす
現在銀行員の方も、そこでの経験は他の業界でも絶対に活きてきます。
現に僕は銀行員時代に培った簿記系の知識や毎日債権書類のチェックをしまくっていたことで養われた地道な作業が今となって活かせていますから。
こんな厳しい世界を経験しているので他の業界にいけばどんな困難も乗り越えられる自信も相当ついていると思いますよ。
その自信を思い切って新たな道へ踏み進むきっかけとなれば良いですよね。
まとめ:銀行員の年収1000万円は時給2000円
銀行員が年収1000万円を稼ぐために必要なことは、
- 資格取得する(10個ほど)
- 自由な時間などを犠牲にする
でした。
この二点を本気で貫きたいのであれば目指してみてもいいでしょう。
しかし、犠牲にする時間があまりにも多いため、年収1000万円でも時給に換算するとおよそ2000円ほどだということがわかりました。
そしてIT業界の成長によるAIの導入により銀行業務はほとんど10年後にはなくなるという事実も加味しなければなりません。
銀行員として生き残るには超エリート層か定年退職間近の逃げ切りしかありません。
そこでなくなった時に困らないためにも今から将来性のあるスキルを身につけておくべきだということでした。
おすすめはweb系で具体的には、
- webマーティング
- プログラミング
スキルをweb系の会社に転職して学びながらスキルを身につけるか、仕事は変えずに独学で勉強して副業という形で稼ぐ力を身につけ、徐々にそっちにシフトしていくという方法に二点を紹介しました。
将来性のある業界は他にもありますが、ここではweb系を紹介しております。
やる前から自分には向いていないと諦めるのではなくてまずはやってみるということが大切だと思うので、これまで培った力を是非活かしてみてください。
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